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乙4の難易度と合格率|公式データで見る10年の推移と対策

資格3分 編集部|2026年11月8日 更新

結論:乙4の合格率は令和7年度で31.9%。ここ10年はおおむね3割〜4割の間で推移しています。数字だけ見ると「3人に1人」ですが、試験範囲は決まっていて、選択式で、科目ごとに6割取れば合格です。合格率が低めに出るのは、1科目でも6割を切ると不合格になるしくみの影響が大きいと考えられます。

この記事の数字は、試験を実施している一般財団法人 消防試験研究センターが公表している「試験実施状況」から、年度(4月〜翌年3月)の値をそのまま載せています。予備校や民間サイトの推計は使っていません。

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乙4の合格率の推移(平成28年度〜令和7年度)

年度受験者数合格者数合格率
令和7年度222,545人71,059人31.9%
令和6年度223,846人71,023人31.7%
令和5年度223,797人71,670人32.0%
令和4年度223,009人70,211人31.5%
令和3年度234,481人84,564人36.1%
令和2年度200,876人77,466人38.6%
令和元年度221,867人85,669人38.6%
平成30年度240,102人93,667人39.0%
平成29年度256,587人88,328人34.4%
平成28年度264,946人76,575人28.9%

合格率=合格者数÷受験者数。申請しても当日受験しなかった人は含みません。令和8年度は4月〜8月の途中経過として、受験者85,192人・合格者28,987人・合格率34.0%が公表されています(年度の確定値ではありません)。

10年間で見ると、いちばん高いのは平成30年度の39.0%、いちばん低いのは平成28年度の28.9%です。令和4年度以降は31%台〜32%台で落ち着いています。毎年20万人以上が受験していて、危険物取扱者試験のなかで受験者がいちばん多い種類です。

ほかの種類と比べると

同じ令和7年度の、危険物取扱者試験の種類ごとの合格率です。

種類受験者数合格率
甲種20,296人34.0%
乙種第1類7,931人65.7%
乙種第2類8,840人66.0%
乙種第3類10,275人65.1%
乙種第4類222,545人31.9%
乙種第5類10,972人62.1%
乙種第6類10,402人67.6%
丙種19,969人48.0%
全種類の合計311,230人38.3%

乙4だけが3割台で、ほかの乙種は6割台です。ただし、これを「乙4の問題だけが特別に難しい」と読むのは早計です。

乙4の合格率が低めに出る理由

1. 3科目すべてで6割が必要

乙種の試験は「法令15問・物理化学10問・性質消火10問」の35問で、合格基準は科目ごとに60%以上です。合計点で判定するわけではないので、法令で満点を取っても、物理・化学が5問しか取れなければ不合格になります。理科に苦手意識がある人にとっては、この足切りがいちばんの壁になります。

2. ほかの類は「科目免除」で受ける人がいる

すでに乙種の免状を1つ以上持っている人が別の類を受けるときは、法令と物理・化学が免除され、性質・消火の10問(35分)だけを解きます。乙4を取った人が、次に第1類や第6類を受けるといった流れです。乙4以外の類の合格率が高く出るのは、こうした受験者が含まれることも関係していると考えられます。どのくらいの割合が免除を使っているかは公表されていないため、ここでは「合格率だけで難しさを比べられない」とだけ書いておきます。

3. 受験者の幅が広い

乙4は受験資格がなく、学生から社会人まで、毎年20万人以上が受けます。仕事で必要になって受ける人も多い資格です。準備の度合いも人それぞれなので、合格率はその平均の姿として見るのがよいでしょう。

合格率の数字を読むときの注意

公表されている数字には「申請者数」と「受験者数」があります。令和7年度の乙4は、申請者256,468人に対して、実際に受験したのは222,545人でした。申し込んでも当日受けなかった人が約3万4千人いるということです。合格率は受験者数を分母にしているので、「申し込んだ人のうち何%が受かったか」ではありません。

もうひとつは、合格率はあくまで全国の平均だということです。都道府県ごとの数字は、各地の自治体などが公表している場合があります。自分が受ける地域の数字が気になる人は、そちらも参考にしてください。ただし、試験問題の難しさが地域で違うわけではありません。

不合格だったときに見るべきところ

危険物取扱者試験では、受験者全員に、合否と科目ごとの正答率が書かれた試験結果通知書が届きます。不合格だった場合も、どの科目が60%に届かなかったのかがはっきりわかります。

試験日は都道府県ごとに決まっていて、受付期間内であれば次の回に申し込めます。住んでいる場所以外の都道府県でも受けられるので、早く再挑戦したい人は近くの県の日程も確認してみましょう。

実際の難易度はどれくらい?

試験の中身から見ると、乙4は「範囲は広くないが、暗記の量はそれなりにある」試験です。

つまり、合格を分けるのは「難問を解けるか」より、苦手科目を6割に乗せられるかです。全体を浅く何度も回し、まちがえた問題をつぶしていく勉強が向いています。具体的な進め方は乙4の勉強法で紹介しています。

合格率から考える対策

・最初に法令で「数字の暗記」を固める(15問中9問)
・性質・消火は「例外」を表で覚える(10問中6問)
・物理・化学は燃焼・消火・静電気の用語を優先(10問中6問)
・試験前に公式の過去問PDFで、3科目それぞれが6割を超えるか確認

法令の数字は量が多いので、語呂合わせで覚えるのもおすすめです。乙4の語呂合わせ・覚え方にまとめました。

よくある質問

乙4の合格率は何%ですか?

消防試験研究センターの公表値では、令和7年度(令和7年4月〜令和8年3月)の乙種第4類は受験者222,545人、合格者71,059人で、合格率は31.9%です。

乙4はほかの類より難しいのですか?

令和7年度の合格率は、乙4が31.9%、乙4以外の乙種は62.1%〜67.6%でした。ただし乙4以外の類は、すでに乙種の免状を持っていて法令と物理・化学が免除される人も受験できるため、合格率だけで問題の難しさを比べることはできません。

乙4は独学でも合格できますか?

受験資格はなく、試験は選択式の35問で、科目ごとに60%以上で合格です。範囲が決まっているため、要点を押さえて問題演習を重ねれば独学でもねらえます。ほかの疑問は乙4のよくある質問にまとめています。

まとめ

乙4の合格率は近年3割強で安定しています。低めに見える数字の裏には、3科目すべてで6割が必要というしくみがあります。苦手科目をつくらないことを第一に、毎日少しずつ問題にふれておきましょう。

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出典:一般財団法人 消防試験研究センター「試験実施状況」(令和7年度・令和5年度・令和3年度・令和元年度・平成29年度の各ページ。各ページに前年度の値も掲載)、令和8年度途中経過、「試験科目及び問題数」「試験の方法」。2026年11月8日に確認。