暗記で取りやすい国家資格ランキング|人気資格を公式合格率で比較
資格3分 編集部|2026年11月8日 更新
1位 危険物取扱者 丙種
2位 ITパスポート
3位 危険物取扱者 乙種第4類(乙4)
4位 宅地建物取引士(宅建)
番外 第二種電気工事士(実技があるため別枠)
順位は、試験を実施する団体が公表している合格率、問題数(勉強する範囲の広さの目安)、受験の機会の3つで決めました。根拠はこのあと表で示します。
「資格取得のおすすめは?」「人気の国家資格は?」と調べると、たくさんのランキングが出てきます。ただ、何を基準に並べたのかが書かれていないものも少なくありません。この記事では、基準を先に決め、公式の数字だけで比べます。とくに、スマホのすき間時間で勉強しやすい「暗記中心」の試験にしぼりました。
乙4の無料ドリルを試すランキングの対象と基準
対象にした資格の条件
- 法律にもとづく国家資格であること
- 受験資格がないこと(だれでも受けられる)
- 試験が選択式で、記述や論文がないこと
- 実施団体が受験者数と合格者数を公表していて、編集部が確認できたこと
実技試験がある資格は「暗記だけでは準備できない」ので、順位とは別に番外として紹介します。また、ここに載せていない国家資格にも取りやすいものはあります。あくまで編集部が公式の数字を確認できた資格の中での比較です。
順位をつけた3つの基準
- 合格率:直近の年度の公表値。高いほど上位。
- 問題数:本試験の問題数。少ないほど覚える範囲がしぼられていると考え、上位。
- 受験の機会:通年で受けられる>都道府県ごとに年に何回か>全国で年1回、の順に上位。
比較表(公式の数字)
| 資格 | 合格率 | 受験者数 | 問題数 | 受験の機会 | 受験料 |
|---|---|---|---|---|---|
| 危険物取扱者 丙種 | 48.0% | 19,969人 | 25問 | 都道府県ごとに実施 | 4,200円 |
| ITパスポート | 48.6% | 271,352人 | 100問 | 通年(CBT) | 7,500円 |
| 危険物取扱者 乙4 | 31.9% | 222,545人 | 35問 | 都道府県ごとに実施 | 5,300円 |
| 宅建 | 18.7% | 245,462人 | 50問 | 年1回(10月) | 8,200円 |
いずれも令和7年度の値。危険物取扱者は令和7年4月〜令和8年3月、ITパスポートは令和7年度の年度合計、宅建は令和7年度(令和7年10月実施)。合格率=合格者数÷受験者数。
1位 危険物取扱者 丙種
ガソリン、灯油、軽油、重油などを扱える危険物取扱者の入門的な種類です。問題数は25問(法令10・燃焼と消火5・性質と消火10)、四肢択一で1時間15分。この4つのなかで問題数がいちばん少なく、合格率も48.0%と高めです。
ただし、扱える危険物が限られ、資格のない人の作業に立ち会うことはできません。仕事で使うなら乙4のほうが求められる場面は多いので、「まず1つ合格を経験したい」人に向いています。
2位 ITパスポート
ITの基礎知識を問う、情報処理技術者試験のひとつです。受験者数は271,352人で、この記事で比べた資格のなかで最も多く、人気の高さがわかります。合格率は48.6%。CBT方式で年間を通じて受けられるので、準備ができた時期に申し込めるのが強みです。
一方で、問題数は100問(120分・四肢択一)と多く、経営・管理・技術の3分野から幅広く出ます。合格には、総合評価点が1,000点満点の600点以上で、かつ各分野がそれぞれ300点以上であることが必要です。範囲の広さを考えて2位としました。
3位 危険物取扱者 乙種第4類(乙4)
危険物取扱者のなかで受験者が圧倒的に多く、222,545人が受けた人気資格です。問題数は35問(法令15・物理化学10・性質消火10)で、範囲は比較的しぼられています。
合格率は31.9%と、丙種やITパスポートより低めです。理由のひとつは、科目ごとに60%以上が必要で、1科目でも足りないと不合格になるしくみです。逆にいえば、苦手科目をつくらないように準備すれば十分ねらえます。ガソリンスタンドや工場、危険物倉庫など仕事で求められる場面が多いので、実用性では4つのなかでも上位です。合格率の推移は乙4の難易度と合格率、進め方は乙4の勉強法で解説しています。
4位 宅地建物取引士(宅建)
不動産の取引に関わる国家資格で、受験者数は245,462人。人気の高い資格です。問題数は50問(四肢択一・2時間)ですが、法律の分野が中心で範囲は広く、合格率は18.7%。試験は年1回、10月の第3日曜日だけです。令和7年度の合格点は50問中33点でした。
選択式で暗記の比重は大きいものの、条文の理解や事例問題もあり、4つのなかではいちばん準備に時間がかかります。
番外 第二種電気工事士
住宅や小規模な店舗などの電気工事に必要な国家資格です。受験資格はなく、学科試験は四肢択一ですが、そのあとに技能試験(実技)があります。令和7年度は、学科が受験者139,087人・合格者78,711人、技能が受験者99,610人・合格者71,471人でした。
数字だけ見ると合格しやすそうですが、技能試験のために工具をそろえ、配線の練習をする必要があります。暗記だけでは準備できないため、順位からは外しました。現場で役立つ資格としての位置づけは現場で役立つ資格おすすめで紹介しています。
目的別の選び方
- とにかく1つ合格したい:丙種。範囲がいちばん狭い。
- 事務職・就職活動で使いたい:ITパスポート。受けたい時期に受けられる。
- 現場仕事・物流・工場で使いたい:乙4。求人で求められる場面が多い。
- 不動産業界をめざす:宅建。時間をかけて計画的に。
このランキングの読み方と限界
合格率は「その年に受けた人のうち、何%が受かったか」を表す数字です。受ける人の準備の度合いや、科目免除の有無によっても変わるので、合格率が高いほど必ず易しい、とは言い切れません。そこでこの記事では、合格率だけでなく問題数と受験の機会もあわせて順位を決めました。
また、受験者数は「人気」の目安になりますが、会社の指示で受ける人が多い資格もあれば、自己啓発で受ける人が多い資格もあります。自分に合うかどうかは、取ったあとに何に使うかで決めるのがいちばんです。仕事で使う資格を探している人は、法律で作業が決まっている資格をまとめた現場で役立つ資格おすすめもあわせて読んでみてください。
暗記中心の試験に共通する勉強のコツ
- 最初に試験の形を知る:問題数、合格基準、科目ごとの足切りがあるかを確かめます。乙4のように科目ごとに基準がある試験では、苦手科目の対策が最優先です。
- 読むより解く:テキストを読むだけより、問題を解いて思い出すほうが記憶に残ります。
- まちがえた問題を間隔をあけて解き直す:その日のうちに1回、次は1日後、3日後、1週間後と間隔を広げると、少ない回数で覚えられます。
- 公式の過去問で形式に慣れる:危険物取扱者、ITパスポート、宅建は、それぞれ実施団体が過去の問題を公開しています。
番外の豆知識:乙4のあとは「他の類」が取りやすい
乙種の免状を1つ持っていると、他の類を受けるときに法令と物理・化学が免除され、性質・消火の10問だけで受けられます。令和7年度の乙4以外の乙種の合格率は62.1%〜67.6%でした(科目免除の受験者も含む値)。乙4を取ったら、仕事に合わせて類を増やしていくのもひとつの道です。
まとめ
暗記中心で取りやすい国家資格を、公式の合格率・問題数・受験の機会で比べました。取りやすさなら丙種、受けやすさならITパスポート、仕事での使いやすさなら乙4が有力です。資格3分では、まず乙4の無料ドリルを公開しています。ITパスポートや宅建なども順次準備中です。