現場で役立つ資格おすすめ5選|乙4・フォークリフト・玉掛けほか
資格3分 編集部|2026年11月8日 更新
1. 危険物取扱者 乙種第4類(乙4)
2. フォークリフト運転技能講習
3. 玉掛け技能講習
4. 第二種電気工事士
5. 危険物取扱者 丙種
試験で取るもの(1・4・5)と、講習で取るもの(2・3)があります。
「資格を取れば仕事の幅が広がる」と言われても、どれから取ればいいか迷う人は多いはずです。そこで、この記事では人気や印象ではなく、法律の決まりを基準に選んでいます。それぞれの根拠になる法令と、取り方の違いを順に見ていきます。
乙4の無料ドリルを試す選んだ基準
- 法律で作業が制限されている:その資格や講習の修了がないと、決められた作業に就けないこと。
- 多くの現場で使える:特定の会社や業界だけでなく、物流・製造・建設・設備などで広く求められること。
- 働きながら取れる:受験資格がない、または講習を受ければ取れること。
5つの資格の比較
| 資格 | 取り方 | できるようになること | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 乙4 | 試験(35問・選択式) | ガソリン・灯油などの取扱いと立会い | 消防法 |
| フォークリフト運転技能講習 | 講習+修了試験 | 最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転 | 労働安全衛生法 |
| 玉掛け技能講習 | 講習+修了試験 | つり上げ荷重1トン以上のクレーン等の玉掛け | 労働安全衛生法 |
| 第二種電気工事士 | 試験(学科+技能) | 住宅や小規模な店舗などの電気工事 | 電気工事士法 |
| 危険物取扱者 丙種 | 試験(25問・選択式) | ガソリン・灯油・軽油などの取扱い(立会いは不可) | 消防法 |
1. 危険物取扱者 乙種第4類(乙4)
ガソリン、灯油、軽油、重油、アルコール類などの「引火性液体」を扱うための国家資格です。製造所・貯蔵所・取扱所では、危険物取扱者でない人は甲種か乙種の資格者の立会いがないと危険物を扱えません(消防法第13条)。そのため、ガソリンスタンド、タンクローリー、工場、危険物倉庫などで広く求められます。
- 受験資格:なし(だれでも受験可)
- 試験:法令15問・物理化学10問・性質消火10問の35問、五肢択一、2時間。科目ごとに60%以上で合格
- 受験料:5,300円
- 合格率:31.9%(令和7年度、受験者222,545人)
暗記中心の試験なので、スマホのすき間時間で準備しやすいのが特長です。職場の例は乙4で就ける仕事、試験の詳細は乙4の試験概要にまとめています。
2. フォークリフト運転技能講習
倉庫や工場、建設資材の置き場などで荷物を運ぶフォークリフト。最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転(道路上の走行を除く)は、技能講習を修了した人でなければできません(労働安全衛生法第61条、同法施行令第20条第11号)。1トン未満の場合は、事業者が行う「特別教育」を受ければ運転できます(労働安全衛生規則第36条第5号)。
- 取り方:都道府県労働局に登録された教習機関で講習を受け、修了試験に合格する
- 講習時間:持っている運転免許や経験によって変わる。教習機関で確認
道路を走らせる場合は、別に道路交通法の運転免許が必要です。
3. 玉掛け技能講習
クレーンでつり上げる荷物にワイヤーロープなどを掛けたり外したりする作業が「玉掛け」です。つり上げ荷重1トン以上のクレーン、移動式クレーン、デリックの玉掛けは、技能講習の修了者でなければできません(労働安全衛生法施行令第20条第16号)。1トン未満は特別教育の対象です(労働安全衛生規則第36条第19号)。
- 取り方:登録教習機関で講習を受け、修了試験に合格する
- 使う場面:建設現場、鉄鋼・機械の工場、造船、倉庫など
クレーンの運転そのものは別の資格です。移動式クレーンや床上操作式クレーンなどの資格とセットで取る人が多くいます。
4. 第二種電気工事士
住宅や小規模な店舗・事務所などの電気設備(一般用電気工作物など)の工事をするための国家資格です。配線やコンセントの増設などの工事は、電気工事士でなければ行えません(電気工事士法)。
- 受験資格:なし
- 試験:学科試験(四肢択一。CBT方式か筆記方式)と、技能試験(支給された材料で配線を完成させる実技)の2段階
- 令和7年度の結果:学科は受験者139,087人・合格者78,711人、技能は受験者99,610人・合格者71,471人(一般財団法人 電気技術者試験センターの公表値)
この5つのなかでは唯一、試験に実技があります。工具をそろえて練習する時間が必要なので、ほかの資格より準備期間を長めにとりましょう。
5. 危険物取扱者 丙種
危険物取扱者のうち、扱える危険物が限られた種類です。丙種が扱えるのは、ガソリン、灯油、軽油、第3石油類(重油・潤滑油・引火点130℃以上のもの)、第4石油類、動植物油類です(危険物の規制に関する規則第49条)。乙4と違い、資格のない人の作業に立ち会うことはできません。
- 受験資格:なし
- 試験:法令10問・燃焼と消火5問・性質と消火10問の25問、四肢択一、1時間15分
- 受験料:4,200円
- 合格率:48.0%(令和7年度、受験者19,969人)
「まずは小さく始めたい」人には丙種もありですが、仕事での使いやすさを考えると、最初から乙4をめざす人が多い資格です。
ほかにも知っておきたい「就業制限」のある作業
労働安全衛生法施行令第20条には、ほかにも資格や技能講習が必要な作業が並んでいます。現場によっては次のような資格も役立ちます。
- 作業床の高さが10m以上の高所作業車の運転(第15号)
- 機体重量3トン以上の車両系建設機械(ショベルカーなど)の運転(第12号)
- つり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの運転(第7号)
- 可燃性ガスと酸素を使う金属の溶接・溶断(第10号)
「試験」と「講習」の違い
5つのうち、乙4・丙種・第二種電気工事士は国家試験に合格して免状を受ける資格です。試験日に向けて自分で勉強し、合否で決まります。一方、フォークリフトと玉掛けは技能講習です。登録教習機関の講習(学科と実技)を受け、最後の修了試験に合格すると修了証がもらえます。
| 国家試験(乙4など) | 技能講習(フォークリフトなど) | |
|---|---|---|
| 準備 | 自分で勉強する | 講習に出席すればよい |
| 日程 | 試験日と受付期間が決まっている | 教習機関ごとに開講日がある |
| 向いている人 | すき間時間に少しずつ勉強できる人 | まとまった日数を確保できる人 |
試験型の資格は、勉強を始めてから合格まで時間がかかります。講習型の資格は、仕事の都合がつけば短い期間で取れます。先に試験型の勉強を始めておき、その間に講習型を取る、という順番にすると効率的です。
どれから取るのがいい?
- 今の職場・応募したい求人で求められているものを最優先にします。求人票の「必要な資格」欄を確認しましょう。
- 特に決まっていなければ、受験資格がなく、スマホだけで勉強を始められる乙4が最初の1つに向いています。
- 倉庫・物流なら乙4+フォークリフト、建設・製造なら玉掛け+クレーン系、設備・ビル管理なら乙4+第二種電気工事士のように、職場に合わせて組み合わせると強みになります。
暗記中心で取りやすい国家資格を比べたい人は、暗記で取りやすい国家資格ランキングも参考にしてください。
よくある質問
フォークリフトは資格がなくても運転できますか?
事業場の構内で、最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転するには、フォークリフト運転技能講習の修了が必要です(労働安全衛生法施行令第20条第11号)。1トン未満は特別教育を受ければ運転できます(労働安全衛生規則第36条第5号)。
現場の資格は何から取るのがよいですか?
今の職場や応募したい求人で求められている資格からが基本です。特に決まっていなければ、受験資格がなく、勉強を始めやすい乙4は最初の1つに向いています。
まとめ
現場で役立つ資格は、法律で作業が決まっているものを選ぶのが確実です。講習で取れるフォークリフトや玉掛けは日程を押さえれば取れます。試験が必要な乙4は、毎日少しずつ準備しておきましょう。